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HOTEL・LOVE
第4章 ホテルの中でうごめく・・


「おはようございます!

 あ、杉山さん、こちら

 超ベテランの砂川タキさん」



まずは晴樹にタキさんを紹介し、

次にタキさんにむかって



「こちらが今話していた、

 新人さんの杉山さんです。

 よろしくお願いします」



紹介し終わるとなぜか

香澄が頭を下げた。


別にそこまですることはないのに、

タキさんはおちょくるように言う。



「あんたがそんなに頭さげるこたぁないだろ。

 よっぽど気に入ったんだね、よかったね、

 杉山さん。

 こんないい女に世話焼かれて」



老女の眼がイヤラシク光っている。

晴樹は思わず顔を赤らめた。



「あ、いや、そうですね・・

 杉山です。

 よろしくお願いします」



髪をかきむしりながら、

隣りでさえずるように笑う女を見つめる。


男の中に、

得体のしれない・・

いや、得体のわかっている感情が、

忍び寄り始めていることに

気がついた。
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