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HOTEL・LOVE
第7章 縮まる距離
「今日はベッドメイクを
重点的にやってみましょうか。
土曜で忙しいけど、どんどん慣れないとね。
他のとこは私がカバーしますから。
慌てなくていいですからね、丁寧に」
清掃部屋に入ると香澄は仕事モードに気持ちを切り替えた。
土曜日はひっきりなしに
客がくる。
清掃を終えて空室ができると、
待ち構えていた客がすぐに入ってくる。
もたもたしてはいられない。
だが晴樹はまだ4日目の新人だ。
自分は教えることに専念し、
晴樹には覚えることに専念してもらおう。
それにはまず、
自分が心にゆとりを持たねば。
自分が手早く作業をすれば・・
そう思ったら口数は当然少なくなる。
必要最低限の会話で、
あとは黙々と作業を進めた。