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第7章 縮まる距離

晴樹も、そんな香澄の意図をくんでか

手元の動きに意識を集中させた。


だがなかなかうまくいかない。


そんな時、

口より先に目で助けを求めると

ちゃんと香澄はわかってくれる。

自分の作業の手を止めて

サッと横に来て手本を見せてくれる。

そしてやってみて、と

そばについて見ていてくれる。


息づかいも聞こえるくらいの距離で、

自分の動きを目で追う女の、

ほのかに匂う体臭が

好きになった。

なんとも言えない・・香り・・・