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HOTEL・LOVE
第1章 始まりは・・ホテル・コパカバーナ
ホテル・コパカバーナの部屋は
シンプルな作り。
普通のホテルのような趣もある。
もちろん照明を落とせば
赤だのピンクだの
スポットライトを当てることもできるが、
それ以外は特に
欲情をそそるような要素は無い。
風呂はもちろん大きい。
バスタブも洗い場も、
そこでプレイできるくらいの広さはある。
でもガラス越しに部屋から丸見え、
という造りではない。
そういう事を晴樹は言っているのだろうと、
香澄は小さな頷きを繰り返した。
「私も最初見た時は思ったなぁ。
なんだつまんないって!」
掃除もそっちのけで
自分の新人の頃の思い出を
あれこれめぐらせてしまった。
「あ、ごめんなさい!おしゃべりしちゃって。
じゃあさっそく、取り掛かりましょう」
マニュアル通りに事を進め
時折自分で気づいたやり易い方法を
教えたりすると、
作業服のポケットから
小さなメモ帳を取り出して書きこんでいる。
書き終えるのを待ってから次を話そうと、
彼のペンの動きをじっと見る。
ペンが止まり、次に、と
彼の顔に目を向けると、
先に晴樹の方が香澄を見つめていた。
それはそれは色気のある瞳・・
眼が合うと同時に
下半身が熱くなった。