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HOTEL・LOVE
第8章 香澄の夜、晴樹の夜

「お!メンチカツってことは・・

 今夜がんばれってことか、なんだよ

 毎週か?

 最近好きだな、香澄」


「え~?なによそれ?

 いつメンチがそんな合図になったのよ!」



ちょっとぉ、呆れちゃう!

香澄はくるりと背を向けキッチンへ戻る。

誰もそんな合図なんかしてないのに。

でも・・亮太は何でわかったんだろう・・?



「だってなんか、目がとろんとしてて

 やりたそうな顔してるからさ。

 おまけにオレの好きなもんだろ?だからだよ」



先に風呂入るよ、と洗面所のドアを開けている夫の後姿が

自分を笑っているように見えた。

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