この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
HOTEL・LOVE
第9章 さらに縮まる距離
・・友達みたいに思ってもいいかな・・
それを確かめたくなった。
細い通りの角を曲がったところにある
ドーナツ屋の前で立ち止り、
「あの、ちょっとお茶でもしませんか?
オレ腹減っちゃった。
それにこんなに明るいとまだ帰るの
もったいない気がして。
あ、でもやっぱり主婦は忙しいよね・・」
仕事帰りにお茶に誘うって、
女同士ならよくやるんだろうけど・・
まくしたてるようにしゃべる晴樹の
言葉が終わってすぐ、香澄は返事をした。
いいですよ、そう言って
ドーナツ屋の入り口に体を向けた。
「30分くらいなら全然平気。
旦那の帰りもそんなに早くはないから」
「そう、じゃあオレがご馳走する!」
やったぁ!とバンザイをする香澄の姿が
なんともかわいらしい、と
晴樹はにやけた顔で香澄を見つめた。