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HOTEL・LOVE
第10章 震える目撃
晴樹がホテル・コパカバーナで働き始めてから
4ヶ月が過ぎようとしていた。
早いねぇもう4ヶ月。
すっかり慣れてきたねと香澄が肩を叩くと
うわぁ骨折れた!と晴樹が冗談を飛ばす。
そんなやり取りがごく自然になってきたのも
月日の流れのおかげだと
2人は顔を見合わせて笑った。
晴樹もすっかり1人での作業に慣れた。
土曜の忙しい時には
香澄とペアで作業もするが、
1人でも香澄から大きく遅れることなく
ひとつの部屋を片付けられるようになった。
「今日も相変わらず
ひっきりなしに客がくるわねぇ、うらやましいこと」
空室どころか、清掃する部屋さえなく、
ホテルのすべての部屋の中で
男と女は
愛の行為に夢中になっている。