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色絵
第7章 満開
お風呂に入りながら先生と約束したことを思い出す。

「義務でもいいから務めなさい」と…


キスされる。それは一方的で、そうすれば、濡れて挿入の準備になるだろうというだけの前儀。

唇を重ね口内をまさぐられるが、先生とのように快感を引き出され、溺れさせ、魂まで吸いとられるような甘く痺れるものではなかった。

胸もキスの間に揉み込まれるが、触りたいから触ってるのか、やはりそうすれば濡れると思っているのか、気持ち良くもなかった。

体が先生を思い出す。
先生は胸を愛撫してくれる。乳房自体に人格を認めているような愛撫。熱く優しく、激しく愛してくれる。文字通り愛撫なのだ。

乳首もたくさん可愛がってくれる。もう溶かしてちぎって取って食されてしまうかと思うほど愛される。

主人との褪めた前儀の間、先生に愛でられたことを思い出して、先生が蜜壺と呼ぶ場所がジワッと濡れてきたのを感じた。

「今日は随分濡れてるね。」

主人は嬉しそうに言った。

ワタシはそれが主人に施された為とか、自分が濡れやすい質だとか勘違いされるのが嫌だった。

元々行為の最中にほとんど会話はない。堪えられず声を洩らすような快感を得たこともなかった。
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