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色絵
第7章 満開
そして壁の方まで行き、ゆっくりと向きを変えてこちらに向かってくる。そしてピタリと止まり、着物でヴィーナスのポーズを取った。

広がる着物を直すよりも、このまま色付けを始めた方がよい。

僕は色作りを始める。色合わせの必要もない。肌の色はもう目に焼きついていたし、貴女の情欲も十分に色付いていたから…

臍に筆を置き、その周りの女の源から色づける。そこから下へと筆を進める。

百合が歩き出してしまわぬよう、色づけをしていく。貴女の強い想い、激しい情欲を逃さないよう筆を進めて行った。


コトリっ先生が筆を置く。そしてワタシに向かってくる。無言で手を引かれ客間に連れて行かれる。

その後、ご自分だけベッドに横たわってしまわれた。

どうしたらいいか解らず立ち尽くしてしまう。

「貴女に抱かれたい。」

先生は一言、そうおっしゃた。

ワタシはベッドに近づき、屈んで先生にキスする。
先生はずっと受け身でいるようだった…

先生がいつもするように、舌で先生の唇をなぞる。先生は瞼を閉じたまま、それを受け入れる。

長い睫毛に隠された瞳、表情が一部見えないだけで不安になる。

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