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色絵
第2章 入門
「お互い退屈しのぎになりますね。
まあ、教えるからにはきちんと教えますよ。」

「ワタシ、絵心などなくて、果たして教わる価値があるのかも怪しいですが、ぜひ教えて下さい。」

「絵心ね。
美しいものを美しいと感じる心があれば、上達しますよ。
技術は僕が教えますから…」

「よろしくお願いいたします。」
ワタシは立ち上がり頭を下げる。


その動作が可笑しかったのか、先生が笑う。

「いつから来られますか?」

「今からでも構いませんが…」

「よほど退屈のようですね。僕はいつでも構いませんよ。

ただ、僕が絵に対して決めているルールというか、約束事を守って頂きたい。
それが教える条件です。

よろしいですか?」

「わかりました。ぜひお願いいたします。」

「では午後から始めましょうか、まず1週間は僕の仕事を見ていて下さい。
僕が描きながら、道具や、コツなどを説明しますから、貴女は見ていて下さい。」


「わかりました。」

「まずは、もうすぐお昼になるので、一度お家に戻って下さい。
午後1時過ぎならいつでも構いませんよ。」
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