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色絵
第8章 情画
後ろ手に縛られて椅子に座る。足は椅子の足に括られる。あまりキツくない拘束だった。

「これ見たことありますか?」

何かが棒状に編まれたものだった。

椅子に浅くかけるように腰を引っ張られる。

返事も待たずにそれが蜜壺に入れられていく。

それは先生の筆より細く長い物だった。

「さて、効果が現れたら2枚目を並行して描き始めましょうか。」

形状から淫具であることは間違いないけど、何も起こらずわからなかった。


「今でも売られているらしいですけどね。
これは、骨董品として保管されていたものなんですよ。
効能がそのぶん強いかもしれませんね。

貴女の反応が変わるまで、昨日のご主人とのことを聞かせてもらいましょうか。」

「えっ…」

「僕も嫉妬してしまうんですよ。
貴女は元々ご主人のものなのにね。

日中長く一緒に居ると、夜の時間だけ、ご主人に預けている気分になる。

貴女がどんな風に抱かれているのか…

勝手に酷い抱かれ方をしていると思い込んでいるだけで、
実は凄く愛し合っているんじゃないか…とね。

何より羨ましいのは、貴女と一緒に眠れることです。」
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