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色絵
第11章 無花果
「先生、抱いて…」

心は迷っているのに口は体の欲を言葉にした。

「ここのところ疲れているようですが、大丈夫ですか?」

…先生、沙絵さんに満たされた後でワタシなんか抱けないんでしょう…


先生の首に手を回し、自分から口づけする。
驚く先生の唇を開き、舌をこじいれる。

先生がしてくれるように舌を絡めることは出来ないけど、出来るだけ舌を伸ばし、先生の舌に巻き付ける。

クチュ…チュッ…チュッパ…

先生の頬に手を置いて、逃げないように口づけする。

先生の着物の襟を掴み、引っ張りながら倒れていく。

先生がワタシ覆い被さるような体勢に持ち込んで、自分の帯を解き、着物を開いた。


「そんなに寂しい思いをさせてしまいましたか?
ずいぶん大胆ですね。」

先生の帯を解き、着物を開きながら答えた。

「先生…言葉は欲しくない。抱いて…
先生でいっぱいにして…」

着物を開き先生のモノを見る。

そこは、まだ反応していなかった。

先生の手を掴み、乳房に誘導する。
本能が沙絵さんに無い物を見せつけ、先生を繋ぎ止めようとするのだ。

…もういい。理性も常識もとうに捨てたじゃない。居ない本命の沙織さんと猫の沙絵さんの中で、愛人でいいと割り切ってきたじゃない…
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