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色絵
第4章 色付け
「では、りんごを筆で描く練習をしますよ。」
色紙と筆が用意されたテーブルにつく。
「筆使いから練習しましょう。」
先生から絵の具を付けた筆が渡される。
ワタシが筆を握ると先生の手がワタシの手に重なる。
色紙の脇に置いた左手にも重ねられる。
ワタシの肩越しに先生が色紙を見るので、二人羽織よりも先生に覆い被されていた。
先生の声が耳元を震わせ、ワタシの体は芯から沸騰する。
「力を抜いて筆を優しく握って…」
ワタシの体は違う緊張で強張っていて、先生の声に余計に力が入る。
ぽんっ
先生に肩を叩かれる。
ふぅ
反射的に出たため息で力が抜ける。
すうぅぅ…
その瞬間に先生が筆を下ろし紙に線が引かれた。
縦、横、円と一通りの筆使いや、二色が筆に混ざっているときの筆の捻り方を、重ねられた先生の手から直に教わる。
ドキドキしていた心臓もだんだん落ち着いてきた。
「やはり貴女は筋がいいしセンスもある。すぐに上達しますよ。」
そういって先生の手が離れていった。
そのあと一人で練習し、しばらくすると色の作り方を教わる。
色紙と筆が用意されたテーブルにつく。
「筆使いから練習しましょう。」
先生から絵の具を付けた筆が渡される。
ワタシが筆を握ると先生の手がワタシの手に重なる。
色紙の脇に置いた左手にも重ねられる。
ワタシの肩越しに先生が色紙を見るので、二人羽織よりも先生に覆い被されていた。
先生の声が耳元を震わせ、ワタシの体は芯から沸騰する。
「力を抜いて筆を優しく握って…」
ワタシの体は違う緊張で強張っていて、先生の声に余計に力が入る。
ぽんっ
先生に肩を叩かれる。
ふぅ
反射的に出たため息で力が抜ける。
すうぅぅ…
その瞬間に先生が筆を下ろし紙に線が引かれた。
縦、横、円と一通りの筆使いや、二色が筆に混ざっているときの筆の捻り方を、重ねられた先生の手から直に教わる。
ドキドキしていた心臓もだんだん落ち着いてきた。
「やはり貴女は筋がいいしセンスもある。すぐに上達しますよ。」
そういって先生の手が離れていった。
そのあと一人で練習し、しばらくすると色の作り方を教わる。