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色絵
第4章 色付け
余韻から褪めると自分の恥ずかしさとミカンの清々しい香りがどうしても不釣り合いで窓を開けて換気する。
そしてもう一度お風呂に入り、ミカンの香りに包まれて眠った。
土曜日、夫は昼まで寝ている。ワタシはお屋敷にいっている分、足りていない掃除をする。それでも起きてこないので、夏みかんを鉛筆でデッサンしていた。
「楽しそうだね」
夫が起きてきたので昼にする。夫には朝ご飯だが…
疲れたといいTVを見てまた昼寝して1日が終わる。
日曜日は比較的夫も早く起きるが、昼食を外で済ませ買い物して帰り、夕飯を食べる。
会社の異動の時期と引っ越しと重なり、長い通勤時間で疲れたというが、もう1ヶ月が経ったのだ。
たぶんこの週末スタイルはずっと続くと思う。
日曜日も合間にデッサンをする。
明日先生に道具のことを教わって家でも絵の具で描いてみよう。
つまらない週末が早く終わって明日になればいいのに…
夕飯後、珈琲カップをデッサンしながら思った。
隣でビールを片手にTVと喋る夫の存在は忘れていた。