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色絵
第2章 入門
「あら、おはよう。今日はいい天気よね。」
「そうですね。
あの…ここを曲がった黒塀のお宅、絵画教室なんですか?」
「ああ、素敵な絵を飾ってらっしゃるお宅ね。」
「はい、絵の下に小さく『教えてます』と書かれていたので…」
「そうなのよね。
でも、ここらへんの人は、誰もあそこの住人に会ったことがないの。」
「えっ」
「あそこのお宅、引っ越してきて、5年になるかしらね。
でも、誰も住人に会ったことがないのよ。
どんな方が住んでいて、何人家族なのか、さっぱりわからないのよ。
ちょっと不気味でしょ?」
「そ、そうですね。」
「前の住人は老夫婦で、土地の方だったの。
高齢になって、息子さん夫婦と同居するって、引っ越されたの。
ただ、お屋敷とお庭に愛着があって、
そのまま使って下さる方という条件で、売りに出されたから、なかなか決まらなかったのよ。
2、3年空いていたかしらねえ、突然、今の方が来られたの、たぶんその方が続けて住んでいらっしゃると思うけどね。」
「そうですね。
あの…ここを曲がった黒塀のお宅、絵画教室なんですか?」
「ああ、素敵な絵を飾ってらっしゃるお宅ね。」
「はい、絵の下に小さく『教えてます』と書かれていたので…」
「そうなのよね。
でも、ここらへんの人は、誰もあそこの住人に会ったことがないの。」
「えっ」
「あそこのお宅、引っ越してきて、5年になるかしらね。
でも、誰も住人に会ったことがないのよ。
どんな方が住んでいて、何人家族なのか、さっぱりわからないのよ。
ちょっと不気味でしょ?」
「そ、そうですね。」
「前の住人は老夫婦で、土地の方だったの。
高齢になって、息子さん夫婦と同居するって、引っ越されたの。
ただ、お屋敷とお庭に愛着があって、
そのまま使って下さる方という条件で、売りに出されたから、なかなか決まらなかったのよ。
2、3年空いていたかしらねえ、突然、今の方が来られたの、たぶんその方が続けて住んでいらっしゃると思うけどね。」