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【SS】目が覚めたら…?
第6章 【2000拍手突破感謝】Ⅰ.帝王の憂鬱
  


 シズ、シズ。

 俺は、いつだってお前をオンナとしてしか見ていなかった。

 成長していくお前が、欲しくてたまらなかった。

 青臭いガキがお前の処女を奪ったと後から聞いて、そんなガキの存在すら気づかなかった俺の…腸煮えくり返る思いを、お前は感じていたか?


 お前のハジメテは、そしてお前のオワリは……

 俺であって欲しいんだよ。


 どんなにお前がナツに惹かれていて、どんなに俺が不利な環境であっても、俺にとってお前は、唯一無二のオンナなんだ。



 年の差があるから、特殊環境だから……。

 様々な理由をつけてお前を諦めようとはしたけれど、渇望の心は色褪せることなく、肌を重ねて益々熱をもっちまった。


 我慢しきれなくなっちまった。


 お前の身も心も欲しくてたまらねぇんだよ。

 俺の想いが……膨れあがっちまってどうしようもねぇんだよ。


 苦しいんだ。

 切ねぇんだ。


 いい歳して、眠れねぇほどお前に恋焦がれるってなんだよ。

 お前を抱きに、何度夜這いに行こうとしてたと思うよ。


 受け止めてくれよ。

 ここまでお前に惚れ込んでいる俺を、愛してくれよ。


 お前が愛おしいんだよ。

 愛しているんだよ。


 溢れて止らねぇ想いに、涙が零れそうになるくらいに。


 ヘタレ期間が長すぎて、正直どうすればいいのかわからねぇ。

 俺だってナツのように、お前に堂々と好きだと言いたいのに、言えねぇ。

 言う時期ではないというのもある。


 だから、今はただ……察してくれよ。


 俺の体から。

 俺の表情から。


 らしくねぇほど募る、俺の想いを――。




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