この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第7章 【2000拍手突破感謝】Ⅱ.王子の憂鬱
「ソソラ ソラ ソラ うさぎのダンス」
軽快なメロディを口ずさみ、ぴょんぴょん、お尻フリフリ。
……思い出すなあ、幼稚園のお遊戯。
そしてしーちゃんは、ぴょこぴょこ動く踊りが好きなんだ。
「あしで 蹴り 蹴り ピョッコ ピョッコ 踊る」
ぴょんぴょん、フリフリ。
時々、ぱっちんとウィンク。
しーちゃんの体が音楽に合わせて動いている。
うふふ、投げキスもつけちゃおう。
「耳にはちまき ラッタ ラッタ ラッタラ」
合わせて耳をひょこひょこ。
「ラッタ、ラッタ……」
よし。しーちゃんが口ずさんで、コサックダンスをやり始めた。
やっぱりしーちゃんの原点はコサックダンスなんだね?
もう一息。
もう一息の決め手は……?
しーちゃんを魅了するポーズは?
――君は、その挑むような眼差しと首元が武器だね。
ふと、モデルのお仕事をしていた時の、カメラマンさんの言葉を思い出す。
よし、あれを真似しちゃえ。
僕はすぅっと息を吸って、ベッドに横たわり、あの撮影を思い出す。
あの時も、しーちゃんを思い浮かべた。
しーちゃんを抱きたくてたまらない気持ちを爆発させたっけ。
そう、こんな感じで相手を見て。
もっと首筋をはだけて見せて、もっと気怠げに頭を傾げて、片手を伸ばして、しーちゃんを誘う指をゆらゆらと揺らす。
「僕を……抱いて?」
流し目を使い甘く囁くように言って、首を掠めるまで長い耳の先を唇で噛んで、しーちゃんとキスする時の顔をして……僕なりに精一杯誘惑して見せた。
奥義、エロウサギの悩殺。
どう?
どう?
そして――。
「ナツ、ナツ……っ、ナツウサギ、ぎゅうさせて――っ!!」
成功!!
ふふふ、これはモデル冥利?