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【SS】目が覚めたら…?
第7章 【2000拍手突破感謝】Ⅱ.王子の憂鬱
 

 夢中になってしーちゃんを愛撫する。

 大好きなひとの大切な場所を、何度もキスをして舌で味わえるなんて、至高の幸せだと思う。


 夢では味わえないこの感触。

 僕を惑わす、しーちゃんの匂い。


 甘い甘い、蜜の味。


「ナツ……ぅんっ、はぁ、はぁ、はぁ……っ」


 もっと悶えて?

 もっと僕の名前を呼んで。


 オトコとして意識してくれるのなら、僕は君に尽くすから。


「しーちゃん……おいし……ああ、たまらないよ。んん、じゅるる……」

「ナツ、ああ……それ、ああ……んっ」



 好き。

 しーちゃんが好き。
 

 体中が熱くなって、しーちゃんへの愛で胸一杯になってしまう。


 ああ、12年後のしーちゃんをこうして愛せるなんて、12年前ににしくしく泣いてその手を握るしかなかった僕は、想像できただろうか。


 諦めたくない……その延長上に今があるのなら、わかっていたはずだ。

 こんな日がくるのを。


 年齢なんて関係ない。

 僕はひとりのオスとしてメスのしーちゃんを求めて、ひとつのものとしてとろとろに溶け合いたいと望んでいた。


 好き。
 
 好き。


 愛を込めて舌を使う。

 愛しくてたまらないから、しーちゃんの隅々まで愛したい。


 しーちゃん、しーちゃん。

 僕に感じて。

 僕の愛を感じて。


「ナツ、ナツ……変になる。ナツ、助けて……っ、許して……っ」

「駄目、逃がさない」



 この想い、どうかしーちゃんに届け。

 僕がどれほどまで愛してるのか、思い知ってしーちゃん?

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