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【SS】目が覚めたら…?
第9章 【2000拍手突破感謝】Ⅳ.憂鬱の向こう側
 
 そして本文、"倒凶動無"……なにやら怨念こめて喧嘩売っているようなその凶言のような文字は、音読から察するに…"東京ドーム"なんだろう。


 まさか、Seasonになにかする気なんだろうか。

 嫌な予感を感じたあたしは、早めに会場に出向くことにした。


「しかし、一度帰ってきたんだ……」


 もしかしてあたしを部屋に運んでくれたのも彼らなのだろうか。


「あたし、追い出したのに……」


 複雑な心境になりながら、パジャマを脱いで着替えようとしたあたしは、ふと鏡の中の自分の姿を見て声を上げた。



「ぎゃああああ!! なにこの鬱血!!」


 彼らを追い出したときにはなかった…多分これは、キスマーク。首から胸が特にすごい。

 ひとが寝ている隙に、なにをしたんだあの兄弟。


 どっちだ!?

 両方か!? 


 ぽわんと、"はりゅ"の"3♡"を思い出す。


 もしやあれは――。


「数字の3ではなく、"唇"なのか!!! ハル兄か、犯人はっ!!」


 せっかくライブ用に買った、胸元が開いているデザインの可愛い服がきれなくなったじゃないか。

 見事に首筋まで念入りに赤い華が咲き、まるで病気のようだ。


「最悪。肌見せないように着込んでいかなきゃならないじゃない」


 そしてズボンを脱いでまた絶叫。



「なんでノーパン!?」


 頭にぽわんと浮んだのは、"なちゅ"の横の駒マーク。


 ……ああ、きっとそうなのだろう。

 

「あれは……パンツか!!? 

ナツ、あたしのパンツ返せ――っ!!」



 卑猥兄弟は、家に居なくとも卑猥だった……。



  



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