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【SS】目が覚めたら…?
第9章 【2000拍手突破感謝】Ⅳ.憂鬱の向こう側
――シズ。お前、どこでこんな破廉恥な服を……っ。
服以上に破廉恥なことをしていたくせに、あの時もやけにハル兄が怒り(なぜか多少涙目で)……着れずしまい。
卑猥な帝王が言うほど破廉恥な服……か、これ?
ちょっとばかし肩が剥き出しになって、ちょっとばかし胸元が開いていて、ちょっとばかり体の線が見えていて……これなら水着(※ただし、スク水ではない)の方が余程破廉恥で。
――ねぇ、あれ……ハルさんと女、それもあの服……。
偶然、街でユリと見たのは、ハル兄の腕を組んで横に立つ、お色気たっぷりのお姉様が着ていた、あたしが買ったのとよく似ている服。
ライブ限定ではない…堂々白昼の元、この間とは違う女に着せて歩かせる帝王。
その顔の表情を読み取れなかったあたしは、当時憤慨していた。
あたしをまたガキ扱いして!!
絶対大人になったら、堂々とお日様の元で着てやる、と。
……はい。ハル兄にガキと思われるのが癪でも、当時のあたしは自分のことを大人だとはまるで思っていなかったので、未来のあたしに期待したわけです。
それを12年後に引っ張り出して、アラサーの大人すぎてしまった時期に着ようとするあたしもあたしかもしれないけれど、それもまたハル兄に邪魔され着れずじまい。
ああ、あれはいつになったら着れるのだろう。
さすがによぼよぼのおばあちゃんになるまでには着たい。
とにかく今日の熱気は、Haruに対する愛情と気力で乗り切れ、シズル!!