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【SS】目が覚めたら…?
第2章 Ⅰ.ハル兄と……
「おっさん、抱っこ、抱っこ!!」
「おい、てめぇ話聞いてるのか?」
「おっさん、おっさん。きゃははははは」
おっさんは気に入られてしまったらしい。
そして自称「ヘタレのクソ親父」はチビちゃんに絆されたのか肩車をしながら、そして時折……。
「おっさん、おしっこ~。漏れるぅ~」
「待て待て。そこでするな……いやおむつならいいか。とりあえずシズ、売店でおむつ買って来い!!」
「おっさん、うんち!!」
「さっきしっこした時にしろよ!! うわ、この臭いは屁かクソか!?」
うるさく騒ぐけど、ちゃんとこなす。
あたしに意見を求めることなく、ちゃんと黙々と。
「慣れてるね、ハル兄。お持つ替え」
「そりゃそうだ。お前で鍛えられたからな。お前なんて我慢を知らず、事前に意思表示もせず。もうそろそろおむつを替える時間だと股を拡げた瞬間に、ヘラヘラ笑いながら俺に顔面プシャーだからな。プシャー」
……ぐすん。
そして――。
「おかーたん。あ、おとーたんもいる」
ようやく保護者らしき人物を見つけることができました。
影らしきものは遠くに見えるけれど、逆光で眩しくてよく見えない。
ハル兄が肩車から降ろすと、子供はなにかをハル兄に渡して、そちらに走って行った。
「おかーたん、おとーたん。おっさんとおしっことうんちしたの。おっさんがこれ使った。ボクにもおむつ使えって」
事実は微妙に違うが、真実は通じたようだ。
両親らしき声が聞こえる。
「まあ人見知りする子なのに、随分と懐いて!! おむつまで替えて貰ったの!? ありがとうございましたっ!!」
「こいつめ。ちょっとママとイチャコラしてる隙に、ちょろちょろいなくなりやがって。悪いな、あんたら。このチビにプシャーってされなかったか?」
……夫婦愛もいいけど、情操教育しましょうよ、お父様。
それにしても、殿方のプシャー表現は一般的なのか?
どうして滲み出る卑猥さを感じてしまうのだろう。