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【SS】目が覚めたら…?
第10章 【2000拍手突破感謝】0.憂鬱の逆襲
 

「いや……意地悪、ハル兄の意地悪っ」


 ハル兄に押さえつけられている足が、もどかしい刺激にふるふると震えた。


「言えよ、シズ。言ったら……俺、忘れてやるかもしれねぇぞ?」

「……っ」

「もうこうやってお前、恥ずかしがらずにすむかもしれねぇぞ?」


「………」


「言わねぇと、このままだ。どうだ?」


 挑発的な流し目で、決定的な刺激すら与えられずに意地悪されて。


「……した……こと」

「なにをだ?」


 ぺろ。


 ご褒美とばかりに舌が動き、花唇を割るようにしてその内部を、軽く舌先が擦り上げれば、あたしは声をあげて身悶えした。

 だがひと擦りだけ。


「意地悪、意地悪――っ!!」

「お前がちゃんと長く言えば、いいだけだ。お前がひと言しか言わねぇから、同じ分の長さで返しただけだぞ?」


 ハル兄の舌先が、今度は下着の上からあたしの秘部を触る。

 ああ、足りない。

 そんな刺激じゃ足りない。


 腰を揺らしてせがんでも、ハル兄はにやりと笑うだけだ。


「ひとりでしたことっ!!」

「なにをひとりでしたんだ? さっぱりわからねぇぞ?」


 だけどその答えは少し帝王には満足だったらしく、また下着の中に入った舌が、少しだけ長く強く舐め上げてくる。


 欲しいよ。

 ハル兄、イキたいよ。



「ひとりで……触ったの」


 ぺろ、ぺろ、ぺろ。


「……どこを?」

「ふぇ……」

「言ってみろ?」


 ハル兄の濡れた瞳に吸い込まれる。

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