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【SS】目が覚めたら…?
第2章 Ⅰ.ハル兄と……
 
 ハル兄の手があたしの胸を強く揉み込み、もう片方の手が裾から中に忍び込んだ。


 自然と曲げられたあたしの太腿を、ただひたすら撫でまくり……そして付け根に沈んだ時は既に、あたしの体はどろとろに蕩けきっていた。


「シズ……濡らし過ぎ」


 あたしの舌をじゅると大きく吸い上げた直後に、ハル兄は嬉しそうに艶然と笑う。


 汗ばんだ顔。

 艶めいた表情。


 あたしを求める瞳の光は消えていない。


 あたしを女として扱うオスの顔に、体だけではなく心までもが疼く。


 もっと、もっと。

 ハル兄にもっと触れて貰いたい。

 もっとハル兄と繋がりたい。


 もどかしげに揺れる腰。


「誘われてやるよ、お前に」


 ハル兄の手があたしの秘部に触れ、花芽を擦り上げた。


「あ、ああああ!?」


 びりびりとした電流が、突如腰から頭上に駆け抜けた。

 足の指が、攣ってしまったかのように硬直する。


 あたしはハル兄と唇を合わせたまま……体を弓なりに反り返し、イッてしまったのだった。


 ぼんやりとした意識の中で、唇を離したハル兄がふっと笑みを零す息遣いがした。



「なに可愛い反応すんだよ、お前」


 ぜぇぜぇと息をつくあたしに、ハル兄は何度も何度も啄む様な口づけを顔中に与えた。


「この着物じゃなかったら、このまま絶対……挿れてたけどよ。お前わかっているのか、俺の状態」


 ハル兄はあたしの手を自分の股間に触らせた。


「!!!!!」


 ……凄かった。よくズボンを突き破らないものだ。


「お前を着替えさせる」

「やっぱり着物がいやなんでしょ」

「違う。"その"着物が駄目なんだ。……移動する。車に乗れ」


 そして強制終了されたあたしは車に放り込まれた。

 あたしには聞こえない。


「ふぅ……。出来るわけねぇだろ。ナツの想いが詰まったあの着物姿のシズを、俺が抱くなんて。……ナツの辛い自己主張を知れば、皺にすらできねぇよ……」


 運転席のドアを開けるまでに、外で呟かれたハル兄の言葉など。


 
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