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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
 

「全然、ヤナセ効果ないわねぇ、このひと達」

「ただの巨根の愚か者なのか……ああ、ナツとやらは捲ってみなければどうだがわからないが」

「あるいは、どんな効果も撥ね除ける、特異な力を持つ……剛胆な強者なのか」


 ぱちんっ。


 扇子が閉じられたようです。


「ふふふ、実に愉快な方達ですね。他の四天王方」


 ヤナセ神の声に、花魁のホズミ姉さん、山伏ワタリ、扇子のハヤブサが横に並びました。


 す、凄まじい美の競艶。

 あ、奏多から鼻血が……。


「私は、この兄弟に賭けてみようかと思います」


 ねぇねぇ、私……鼻血なんです。

 ねぇねぇ!!



「それについて異議があれば意見を」


 

「いいんじゃないのぅ~? 経験豊富そうだし?」

「俺に並ぶ巨根だし」

「この扇子に動じた気配もなく」



 ヤナセはにっこりと笑いました。


 シズちゃんだけにちやほやしている兄弟に向かって。



「私の話を、聞いて下さいませんか?」



 私、鼻血が……。

 鼻血……。


 私を助けてください~。

 ここにはお医者様はふたりいるんでしょう?


 しかし、フルシカトです。


「大丈夫ですか? この手拭いで鼻を押さえて下さい」



 奏多を救ってくれたのは、お琴ちゃん。



「面倒事そうだから嫌だね。なぁ、シズ……」

「僕達はただフジミさんにチョコ渡しにきただけなんだし。しーちゃん、早く元気になってくれないと、悪戯しちゃうよ? ふふ、ぴくぴくして可愛い」


 兄弟は、四天王そっちのけでシズちゃんで楽しんでいます。
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