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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
「卑猥な神って……。そんなもの捕まえて尻叩いて、路上に放り捨てればいいだけじゃないか」
「怖れていると図に乗るよ? さっさと手を打たなきゃ」
「くすくす……。私達も、邪神復活の際には早期解決をと、封じると同時に昔から対抗策を講じてきました」
「ほう?」
ハルはドーナツの煙を何個も作り始めました。
「卑猥な神は雄神だということで、それに対抗出来る刺客たる女性を育て上げてきたのですが……」
それは、くノ一、みたいなものでしょうか。
「今回卑猥な神は、フジミという女性に乗り移ったため、鍛え上げた女達が役に立たず……、ことごとく返り討ちにあっただけではなく、向こうに支配されてしまいました。そしてフジミは己の妄想を炸裂させ、美形な殿方ばかりの逆ハーレム世界を築こうとし、この藩から美形が浚われているのです」
「え、でも……美形ばかりのイケメンさん、揃っていますよね、ここに」
ナツに両目を手で塞がれながら、シズちゃんは言いました。
「それは、私達が……フジミに、いえ……卑猥な神への対抗手段を持ち得ているからです」
「それは?」
「セイギです」
ヤナセ神は仰いました。
「中二的発想だな、生憎俺らには正義心も愛国心もねぇ」
スパー。
ハルのタバコの煙が吐かれます。
「あ~ら、そのセイギではないわよ」
ホズミ姉さんが妖しく微笑みました。
「性技。艶事の方よ。
私達はここ、恋愛学問所「らぶかるちゃあ」こと、藩公認隠密機関【艶事談義】にて、見所ある者達に極上の性技を教える立場にいるもの」
ハルの口から、タバコが落ちました。
それナツがさっと取り上げ、きちんと火を消します。
「なんとか奥義を駆使して、私達はフジミに喰われなかっただけ。まあ引き分けってことね。
本当にやばいのよ、フジミの邪眼は」
藤見さま……。
このイケメン達に、喰われなかったのは凄いです。
というか、お試しになられていたので?
「そしてフジミは、イケメンを食すればするほどに卑猥さを増して強くなり、城の結界力を強めてしまい、今では私達も迂闊に手出し出来なくなってしまいました」
このヤナセ神もお試しに?
ど、どんなお味で?
……じゅる。
いかんいかん、涎が。