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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
 

「ここから先は通さないっ!!」


 
 門前――。


 現われたのは、ピンクのハート模様の着物をつけた、若いイケメンと渋いイケメン。

 あの着物、殿方も着せられるとは可哀想に…。

 ああ、残念なイケメンさんなら、是非こちらへ……。



「ハヤト!! マサキさんまで!!」


 お琴ちゃんが悲痛な声で叫びました。


「戻ってこないと思ったら、なんで手先になっているの!?」


 ……どうやら、元お仲間のようです。


「セイジ……。絶対ここは通さないぞ」


 ハヤトと呼ばれた若者、明らかにセイジだけを敵視しているよう。

 目がギラギラしています。


 そして……。


「なにかな?」


 マサキと呼ばれたダンディズムなイケメンは、ただ無言でじろじろと不躾に見ているハルに微笑みました。

 
 おお~、たった四文字なのになんですかこの蕩けるバリトンは。

 ぞくぞく、ぞくぞく。


 これぞ大人の男が持つ色気というものでしょうか。

 野生ではなく、洗練された大人の魅力。


 痺れてきます。

 男は若さだけではないと思い知らされます。


 ハルが背筋を正して、マサキの真っ正面に相対しました。


「お前が、ED知らずのテクあり"おじさん"か」


 ああ、もしや――。


 ナツが言っていたひとなんですね?



「おじさん、何歳だ」

「……それは答えないといけないのかな?」

「そうだ。答えるのが俺様ルールだ」


 どうしても、"おじさん"に拘る帝王。

 マサキは苦笑して、口にしました。


「私の年齢は……」

「しーちゃん!?」


 そんな時、シズちゃんがふらふらと歩き出し、


「くま、くまさん……」


 そして両手を拡げて、マサキに抱きついてしまいました。

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