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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
 

「おい、フジミ」


 ハルがずんずんと進めば、モモちゃんが無表情で立ちふさがります。


「サクラ。俺に刃向かう気か?」


 無表情なのに、なぜかモモちゃん及び腰。

 モモちゃん、操られている設定みたいですが……本当に操られていますか? 藤見さまよりハルに恐怖を感じている気がするのですが。


 キングコング化寸前のハルを前に、モモちゃんのあんよが……子鹿のようにぷるぷる。


「ねぇ、サクラ。親友の僕に敵対しないよね?」


 ゴジラ化寸前のナツを目の前に、モモちゃんのおててが……カタカタ。



「モモ。やっておしまい!! この兄弟にぶっちゅうとやらかせ」


 藤見さまの声に、モモちゃんは泣き出しそうな顔を見せました。


 心なしか、"聞いてないよ"といわんばかりの……、

 顔文字で言えば「Σ(゚Д゚;)」というような表情です。


 少しばかり、嫌嫌と小さく首を振っているようにも見えますが……。


 気のせいでしょう、モモちゃんは心身を操られているのですから。


「妾はイケメンの刺激に飢えておる。まずはヤナセを食らっている間、男に興味がないと言い張る兄弟に嫌がらせをして時間を稼ぐのだ」


 ……嫌がらせ、ですか。

 そのためにちゅうですか。


「そしてその兄弟を食ろうてやる」


 流し目が兄弟に寄越されました。


 しかし兄弟は平気そうです。


「ほう、俺様を食うだとな? やれるもんならやってみろ。あ゛!?」

「ふふふ、簡単に食べられる僕達じゃないよ? ね、サクラ? 僕達兄弟がどれだけ強いか、知っているよね? 知らないわけないよね、あ゛ぁん!?」


 モモちゃんの身体はびくぅんと反応しました。



「モモ。妾のもとにて修行を積めば、そこの遅漏のようにたった1回を命がけでしてもEDにさせられることも、そこの早漏のように本懐遂げられずいまだ"限定おひとり様に限り童貞"となることもなく」


「……ED……」

「しくしく……」


 藤見さまの言葉が、兄弟の戦意を失わせていく……。

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