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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
 

 ざわめく講師達。


「あの方達に任せましょう。卑猥の神に、あの方達なら勝てる!!」


 ヤナセの言葉で、皆が見守りました。



「おいおい、ここ……硬くしすぎだって……。逃げるなよ、今さらだろ?」

「ふふふ、波瑠兄。僕は下の方にする。ん……ここはどう?」



 閉じられた奥座敷から聞こえてくる、兄弟の声。



「フジミのテクは超一流だぞ? 素人なんかにそう簡単にはイカないはず」

「だけど、凄く甘ったるい声が……」



 ふ、藤見さま///……。



「ああ、ここか? ここだな……ほら。もっと強くしてやるよ、どうだ?」

「ああ、動かないで。ふふふ、気持ちよさそうな顔」



「完全に……フジミは喘いでないか?」

「"そこ~"とか"あ~いい"とか、まさかあいつら……フジミさんの弱点を!?」



「……よし、見つけた。ここだな」

「ん……ここだね。じゃあ僕がいかせて貰います」

「お前……やっぱり指器用だな。フジミぴくぴくしてるじゃないか」

「ふふふ、そうかな。よし、捕まえた」



 ……捕まえた?



 そしてばんと襖が開き――。




「卑猥な神を生け捕りにした!! あとはフジミを煮るなり焼くなり好きにしろ!!」



 ハルが放り投げたのは、畳にてんてんと転がった……全裸におもつをはいたシワシワ肌の小さいおじぃちゃま。


 よろよろ立ち上がり、よたよた歩き、トントンと曲がった腰を叩いた。


『ふぅ……。卑猥な神をいたわらんか』



「「「卑猥な神、お前が!!?」」」


 全員のガン見に気づいたのか、おじいちゃまはびくっとしました。

 そしてぷぅ~んと臭いが。


『驚きすぎて、脱糞してしもうた』



 途端、ヤナセが冷ややかな顔をして立ち上がり、卑猥な神の首根を指で摘まむと、ここ……四階の窓から下に放り捨てました。


 そしてこちらににっこり。


「美しさを保つ秘訣は、換気を十分にすること。もういいですね」


 そして窓をぴしゃりと閉めて、鍵をかけ雨戸まで閉めてしまいました。



 多分全員思ったでしょう。

 ヤナセは卑猥な神をも怖れぬ恐い奴だと。


 
「あんな奴に取り憑かれたフジミを怖れていたなんて……」


 皆が嘆きます。

 奏多も思いました。


 あんなおじぃちゃまにどこに力が……。
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