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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
 

 開ききった奥座敷――。


 うつぶせになっている藤見さまの襦袢からは、「卑猥」の文字は消えています。



「お前達がフジミをイカせるなんて……」


 驚愕を隠せないワタリがハルの股間を見ました。


「俺でも駄目だったのに……」



「俺様が伝家の宝刀など出すものか。ナツもそうだ」


 ハルはタバコを吸い始めます。


「ならどうやって?」


「フジミ、ここに来た瞬間にだるそうに横になっていた。その時やけに右肩を庇っていたんだ」

 

「それは、卑猥の神が取り憑いていたから?」


 お琴ちゃんの問いにハルは笑って言いました。


「そう。フジミは……凄まじい肩こりの持ち主で、さらに卑猥の神が棲み着いてさらにがっちがちの肩になって、全身筋肉痛状態だった。骨格まで歪んでいた」


 そういえば、藤見さま……肩こりがあったような…。


「そこに波瑠兄と僕の指で凝りをもみほぐして、骨格も整えて。卑猥な神が逃げる場所を与えず追いつめた。肩こりになるほどお仕事忙しかったんだろうけれど、多分に過大なストレス抱えていたんだね。だったらね」


 ナツが妖しげに笑いました。


「君達を作り上げたフジミさんに、君達が恩返ししてもいいんじゃないかなって僕は思うんだ」

「弟に同感だ」


「君達が培ってきたその性技がいかなるものか、その成長をフジミさんに見せてあげてよ。……女性に癒やしを与えるのが使命でしょう?」


 場がざわめきました。


「これも講義の一環だよ?」


 全員が……藤見さまに……?


「ふふふ、それは面白いですね」


 まずはハヤブサが扇子をぱちんぱちんしながら同意すれば、


「いいわねぇ~。フジミちゃんにお肌つやつやになって貰いましょ」


 ホズミ姉さんがノリに乗りました。


「成る程」


 ワタリがにやりと笑い、


「俺もぎゅう以外していいの?」

「俺も色々いい?」


 ナツもコウセイもノリノリで。


「大人の魅力というものを見せてあげましょうか」


 我に返ったマサキも、


「ちっ、しかたねぇな」


 ハヤトも。


 セイジは複雑そうにお琴ちゃんを見ていますが、お琴ちゃんは微笑んで、セイジの肩を叩いています。



「全員の持てる性技で、フジミ様に至上の快楽を。今こそ感謝を」
 

 ヤナセが笑った。
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