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【SS】目が覚めたら…?
第15章 【アンケ感謝】藤見さま☆『艶事談義』
「ねぇねぇ、フジミさん……凄くお肌つるつるだったね」
シズちゃんが言いました。
「しかもまた若返ったんじゃないか?」
ハルがタバコをふかして言います。
「ふふふ、それゃあれだけ皆から愛されればね。愛されれば愛されるほど、女性は綺麗になっていくものだよ、しーちゃん?」
藤見さま……。
私も混ぜて頂きたかったです。
だけどまあ、幸せそうなリアル藤見さまを見れて、奏多もほっこりしました。
「だけどね、藩主が……ヤナセさんだったなんてあたしびっくり」
そんなことを言い出したシズちゃんに、私達がびっくり。
「え、しーちゃんわからなかったの? だって僕達が行ったのは、ヤナセ藩だったじゃないか」
「同姓のひとかと……」
「ただの学問所の講師が、あんなにいい着物着れるか。ヤナセのあのカリスマは、「殿」が相応しいだろう」
「そっか、皆わかってたんだあ。だったら他の皆は……」
「なんらかの要職についていた人達だろうね」
「お琴ちゃんも?」
シズちゃんはお琴ちゃんが大好きのようです。
「お殿様の秘蔵っ子……。まあただの女中ではないだろうな」
「お琴ちゃん、セイジと結婚できるかなあ」
「なんだかお琴ちゃんも色々ワケアリっぽかったけど、まあヤナセや他の皆がいれば、後押ししてくれると思うよ?」
「ああ、ピンクのお守りも渡してきたしな」
お琴ちゃん……。
セイジと同じ志を持つ同志であるならば、それがどうか恋の妨げになりませぬように。
「幸せになれるといいなぁ……」
そうですね、紅一点で頑張っているだけに――。
いつの時代も、女は流されて終わりではない。
女だってやる時はやるんです。
女は道具なんかじゃない。
女だってこうなりたいという未来への意志がある。
譲れない想いがある。
女が産んで育てた男は別の女を育て、
そして男に愛された女は美しく逞しくなり、また別の男を育てる。
愛し愛され続ける男と女。
そこにはどこにも優位性もなく、
男女が共存共栄してこそ、世界は巡る。
そのキーワードこそが【愛】
それを深めるのが【艶事】
それを教えてくれた……
『らぶかるちゃあ』恋愛学問所。
基、【艶事談義】――。