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【SS】目が覚めたら…?
第16章 【アンケ感謝】結芽里さま☆『決闘』
「剣も互角とならば……やはり実際戦ってみて、腕っ節を見せ合うしかないな」
レオ様は特上寿司のウニをご満悦です。
アリ様は、イクラがお好きなようです。
ぷちぷちする姿は本当に可愛らしい。
ハルはカニ、ナツはサバ。
私と結芽里さまに与えられたのはカッパ巻き。
……いいなあ、その中トロ。誰も手を付けないのなら……。
パシン。
ハルの手が飛んできました。
さすがはサバンナ育ち。
獲物は屠っても、屠られることは見過ごせないらしい。
「大丈夫よ、結芽里さま。この特上寿司は150貫あるの。ここにいるのは7人。絶対なにかが残るから……」
しかし、なにも残りませんでした。
「これだけ食べたのだ、やはりここは手合わせを願おう」
「そうだな、食べて動かねぇと、どこぞのブタになるからな」
え?
どうして全員、私を見ます?
私、カッパ巻き、5つですよ。
5つしか食べてないんですよ!?
「何処で手合わせを?」
「じゃあ僕の部屋で」
ナツの部屋……?
「そこまで広かったっけ、ナツのお部屋……」
「ちゃんと片付けるから。ちょっと待っててね。必要なものを準備してくる」
そしてナツは階段を駆け上がり、数分後に上がってくるようにと声がしました。
「日本流の決闘を教えてやる。ついてこい、レオ」
「郷に入らば郷に従え。いいだろう、その挑戦を受けよう」
思い詰めた表情の男ふたり。
女四人はハラハラです。
「男の決闘に、女は出るな。勝手も負けても勝負は勝負。いいな、アリエッタ。俺が負けても、ハルを恨むな。そしてシズ。俺が勝っても……」
「わかっているわ、レオさん。だけどハル兄は強いから、そんな簡単に負けないからね?」
「そうか。それは心が躍る。俺に敵う奴がおらずに、ちょうど退屈していたところだから」
「ははは、それなら俺もそうだ」