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第16章 【アンケ感謝】結芽里さま☆『決闘』

　
　

「ねぇ、レオが剣を置いて行ってるんだけど……一体なんの勝負を？」

「多分、ハル兄のことだから……拳による肉弾戦をする気なのかも」


「結芽里さま、レオ様は肉弾戦は大丈夫で？」

「鍛えているから大丈夫かと……」



　元総長VS現王太子


　決闘開始――。



　私達はついてくるなとは言われましたが、心配で聞き耳をたてることにしました。

　階段あがってすぐがナツの部屋。

　閉められたドアの向こう、声は聞こえてきます。



「――説明は以上、闘いにあたって好きなものを選べ。俺は武器はつかわん。あくまで拳だけだ」

「よくぞ、ここまでの武器を……」

「ふふふ、集めるの苦労したんだ」

「しかし俺も結構な量の武器を見てきたが、この名前は……」

「ああ、日本の武器は難しい漢字が多いよね。これは虎徹(こてつ)、こっちは村雨丸(むらさめまる)、こっちは……」



「ナツって、日本刀マニアだったんだ……」

　シズちゃんが目をぱちくり。

「しかし聞いたことがある名前ばかりね……」


　結芽里さまが呟きます。


「凄いわ、それだけのものを集めるだけのお金もあるなんて。何千万もするものも、あるはずよ？」

「あ、ナツのゴールドカード……」


「ゴールドカード？　それはなぁに？」


　アリ様が可愛くお尋ねに。


「なんでも買えてしまう魔法のカードよ」


　シズちゃんの答えに、


「だったら王宮も？」

「そうそう」


　シズちゃん、適当なお返事はいけません。


　ちゃんとそこは奏多、訂正しました。