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第16章 【アンケ感謝】結芽里さま☆『決闘』

　
「写真、とろうか」


　シズちゃんが言いました。


「写真って？」

「アリちゃんの国にはないの？　人の姿を映す機械」

「キカイ……？　人の姿を映すのは、肖像画だけで……」

「俺はアリエッタに描いて貰ったんだ。素晴らしい絵を」


　レオ様は、破壊力満点の笑顔です。

　本当に嬉しかったんでしょうね……。


「時間があれば、私……皆様と一緒のレオを描きたいわ」


　ほぅ、アリ様が悩ましげにため息をつかれました。


「だから写真があるんじゃない。ナツ、このタブレット、写真も撮れる？」

「勿論。電話だって出来るよ」

「デンワ？」
　
「電話っていうのはね……」


　ナツが取り出した自分のスマホから、タブレットに電話しました。


「まぁ、音が……音が鳴っているわ!!」


　それをシズちゃんが画面タッチで通話モードに切り替えた時、ナツがスマホを持ったまま廊下に行きました。



『もしもし？　アリエッタさんですか？』



　タブレットから聞こえてくるナツの声。


「!!!!?」


　その時のアリ様のお顔と言ったら。



　目を真ん丸にして、口まで開ききって。



「ナツ様のお声が!!　この中にナツ様が入られたのですか!?」


　するとナツが笑いながら、廊下から現われた。


「こうして僕が電話しているキカイと、この薄っぺらいキカイは繋がるんだ。どこにいても」

「どこにいても……」


「そうして、じゃじゃーん。これはカメラといいまして!!」

「さあ、皆さん、こっち集まって下さぁぁい。記念にお写真撮りますよ？」

「ええと、セルフモードにして……」

「しーちゃん、早く早く!!」


　パシャリ。


「まぁ!!　この中に、皆様のお顔が!!」

「な、なんだこれは!!」


「それでスイッチポンで、こうしてプリンターから……」

「お、同じものが沢山……え、なんでこんなに……」


　アリ様が驚いて卒倒しそうになったのを、レオ様が支えました。