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【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
「……は……っ」
その瞬間のハルのやるせないように吐き出された声に、あたしはくらくらして。
あたしの口腔内を、ハルの熱い舌が蹂躙して暴れる。
タガが外れたかのように、力強いその舌はいやらしくあたしの舌に絡み、くちゅくちゅと淫らな音をたてた。
なにこれ、ねぇなんなのこれ。
唇で触れあう者だけがキスだけだと思っていたあたしは、ハルのしていることが理解出来なかった。それなのに体はそれに反応して、気持ちよさに体がじんと痺れてたまらない気分になってくる。
ぞくぞくとした快感がとまらない。
あたしから甘ったるい声が出てしまう。
ぬめぬめとした舌が絡み合い、ハルに緩急付けて吸われるだけで、下腹部が呼応したようにじんわりと熱を持つ。
「はっ……はっ、シズ、んん……っ」
なにより偉そうにいつもふんぞり返っているこの男の、余裕ない動きと、時折聞こえてくる悩ましい声が、あたしの体温を上げていく。
「ん、んん……っ、ハル……」
口端から唾液を滴らせてながら、濃厚になる口づけ。
あたしの息が乱れれば乱れるほど、その口づけは獰猛となり、ハルがあたしを抱きしめる力も強くなる。
ああ、あたし……、ハルに食べられるのだろうか。
それでもいいと思った。
この腕がこの口づけがこの熱が。
気持ちよくて安心出来るように思えたから。
お父様の記憶が閃光のように蘇りそうになって体が震えれば、ハルがぎゅっとあたしを抱きしめ、啄む様なキスに切り替えて。
ここにいるのはお父様ではなく、ハルなのだと何度も伝えてくれたから。