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【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
ああ、なにこのぞくぞく感。
くすぐったさと共に感じる、確かな快楽の痺れ。
背中を舌で攻められながら、同時に腹に回ったハルの手が、臍のあたりをくるくると弄り、いやらしい動きになって、下着を脱がせたいというように、下腹部を覆う布をぱちんぱちんと弾いてくる。
そして背中を舌先でちろちろと舐められ、音をたてて豪快に吸われると、いつも濡れてしまうところから、じゅわりと…なにか熱いものが零れた気がして恥ずかしくなった。
「ん……っ」
足を擦り合わせるようにして仰け反れば、なにか言いたげに妖しく瞳を揺らしたハルの顔が傍にあった。
ああ、この瞳にこの唇に、ひっぱられる――。
半開きで誘うその肉感的な唇に吸い寄せられるようにして、あたしは自分から唇を重ねていった。
下着を弄るハルの手が、さざめくあたしの内股を大胆に撫で、際どいところにゆっくりと熱を伝えてくると、キスをしながらあたしの息があがり、ハルにしなだれてしまう。
秘部から溢れる熱いものが、下着を伝わって内股に滴り落ちそうな気がして、それを悟られる前にハルの手を股で強く挟み、それ以上の自由な動きを阻止した。
「シズ……」
哀しげな苦しげな、そんな声と共にその手は引き抜かれ、代わってハルの唇から漏れたのは……。
「……着替え終わらなかったら、前に回って触りまくる。カウントダウン開始、20、19……」
「ええええ!?」
なんでこんなに焦って着替えないといけないのかと憤然とするけれど。
「ああやっぱり。俺の見立て通りだ。似合う」
それでもハルがそれを着せては、目を細めて嬉しそうに微笑むから。
……単純なあたしも、ハルの笑顔に嬉しくなった。
心が苦しくなるほどに。
いつしかあたしは、足の怪我が治らないことを願っている自分に気づく。
傍若無人すぎて、本当に人としてどこか破綻しているとは思えど、ハルと一緒に居れば楽しいから。
泣いて笑って怒って喜んで。……諦観して流されているのが常とはいえ。
こんな楽しい時間、城で過ごしたことはなかったから。
こんなに安心して生活していたことはなかったから。
勿論、官能世界も知らなかった。
だから、忘れていたんだ。
あたしに伸ばされた、魔の手があることを――。