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【SS】目が覚めたら…?
第2章 Ⅰ.ハル兄と……
 

「なぁ……子供の存在を理由にしていいから、俺を選んでくれよ」

「選ぶ……?」

「俺……お前がいいんだ。昔から、お前だけなんだ――ぐっ」


 さらに質量が増してびくびくしたと思ったら、急にハル兄は切羽詰まった顔をした。


「はぁはぁ、やば……ああ、マジ……俺が先? こんな時になんだよ、畜生!! シズより前は駄目だ。それだけは許せねぇ。シズ、早くイケ」

「え……」

「俺様より早くイクんだよ、おらぁぁぁぁ」

「え、えっ……あ、や、ああ……激……ああ、そんな奥……だめ、ダメダメ……っ」


 さらにハル兄は秘粒を指で押し潰しながら、汗が滴る肉体を激動させながら、あたしを高みに登らせた。


「駄目、や、一緒に、一緒に行きたいの、あたしひとり駄目っ」

「36歳は何度もできねぇんだよ。だから俺は、何度もお前がイク姿が見てからイキたい――って、コラ、締め付けるなっ!! どこで覚えたんだ、その締め付けっ!! そんなところは進化せずに、アホタレのままでいい……って、聞けシズっ!! お前オナりすぎじゃねぇか!?」

「そ、そんなこと……やあああん、や、やっ……っ、抜いちゃやぁぁ」

「淫魔の時は抜いて……くっ、シズ――っ!!」




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「出来たかな……俺の子」

「あたし…子供、出来にくいんでしょう?」

「お前のお袋から、ちゃんとお前が生まれたから、可能性は0ではねぇ。出来る方法はあるはずなんだ。っていうか、俺の子……嫌じゃねぇの?」

「アキちゃんが生まれるのならいい」

「……子供ありき、か……。でもま……いいけどよ」


 自称遅漏のハル兄は、予定外に早く射精してしまったようだ。

 早くと言っても、あの抽送を永い時間続けられること自体、多分普通よりはかなり長いんだろうけれど、ハル兄はそれを認めない。すべてはあたしのせいらしい。


――お前が事前に俺を煽りまくって、お前が可愛いこといって俺にしがみついてくるから、俺が告るような事態の流れになって、こんな目にあった。なんで俺が特殊事情もねぇゆっくりした状況の中で、一度もひとりでお前をイカせられねぇんだよ。ありえねぇよ。
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