この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)

ハルside



 山で足を挫いたシズを見た時に、心が震えた。


 ああ、これはシズだ。

 ようやく会えたと――。





 遠い昔、俺がまた小さい頃。

 この国から見れば隣国の国王、つまり俺の親父が俺に言った。


「隣国の王は私の親友ではあるが病弱でな。死にかけたところを妖魔が助けてくれた礼に、その妖魔を愛して后にしたのだ…」


 愛を受けて美しく生きながらえる妖魔、それを淫魔とも言うらしい。


「これはお前だけに話す、内緒の話だ」


 きっとそれは、俺の気を引くための親父の作り事。そう思えど、一応息子として、大仰に驚いてみせてやった。よくできた息子だろう?

 そして弟のナツがひとの言語を理解できるくらいに成長した頃、俺はナツと親父と共に、隣国の宴に招かれた。


 俺の国とは違う、山や森という大自然に囲まれた豊かな国。そこに聳える孤城に、この国の王と后、そして娘が住まうという。

 親父の後を継いでいずれ王になるのだと、俺にそんな自覚がつき始めていた時だったから、親友の息子というより、次期国王として丁重なもてなしをされたように思う。


 后はとても美しい女だった。ただ清楚さはなく、淫乱系の魔性の女だ。

 あながち親父の話も戯れ言ではないかもと思えるほど、男が誘惑されたい女としては極上の部類だろう。

 だが俺にはただそれだけの感想。意味深に向けられる色目に気づいてはいたが、男の部分をそそられはしない。逆に自分に自信を持ちすぎている高慢女など、萎えるだけだ。
/779ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ