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【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
男に恐怖を感じるシズ。俺がなんとかしてやりたかった。その記憶だけを残すほど、愚かな父が心に刻んだその傷を――。
同時に、男を知らない証拠であるその初々しさがたまらず、お前の可愛い唇を何度も奪いたい想いに駆られていたことをお前は知っているだろうか。
お前の恐怖心を取り除くという名目で、お前の香しい甘い匂いを嗅ぎ、何度も込み上げる欲情を押し殺していたこと、知っているだろうか。
山の生活に慣れるお前を見ながら、ああ、お前を嫁にしたらこんな幸せな毎日が訪れるのかと心躍らせていたこと、知っているだろうか。
兄のように見守るだけではもうすまない。
男として触れて抱きたくなって。
我慢出来ずに寝ているお前に体を擦りつけ、それでもまだ物足りなくて。
溢れる想いに、胸が苦しくてたまらなくなって。
ああ、お前から抱きついてきた時、女の眼差しで俺をみてきた時。
俺は、止らなくなった。
嫋やかな体に触れれば触れるほど、隠された深層を暴きたくなる。
だが――。
どんなに蕩けた顔で乱れても、どんなに淫らに濡らして俺の愛撫に応えていても。それでもその先を断固拒むお前に、俺は男としての魅力が足りないことを嘆かずにはいられなかった。
抱きたい。
お前を、俺だけの女にしたい。
だけどお前は違うのか?
男の俺に抱かれたくないのか?
肉欲以上に想いが零れる。
俺を愛せ。
ひとりの女として、俺に陥落しろ。
女だということを意識させたくて、女に尽くしたことがない俺なりに、懸命にあいつを女扱いをして、俺の愛を見せてきたつもりだ。
俺としては物足りない。
ずっと愛して喘がせて、そして腕の中に閉じ込めていたいんだ。
そして――。
お前のナカを貫いて、ひとつになりたい。
お前が女として感じる可愛い顔を見て、共に果てに逝けたのなら。
ああ、考えるだけでもたまらねぇ。
欲は果てなく、俺の胸を内から焦がして燃え立てさせて。
抱きたくて、抱きたくてたまらなくて。