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【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
だけどあたしは欲張りで、ひねくれ者で。
そう言われれば、もっとちゃんと聞きたくなる。
「わからない」
「あ゛!?」
「ちゃんと言ってくれなきゃ、わからない。ハルだって、あたしがちゃんと言わなきゃ、わからなかったじゃない」
「……。……じゃあ後で」
「今がいい」
「お前、状況……わかってるか」
「ん……。ハルと繋がってる……」
「お前はストレート過ぎるんだよ、アホタレ」
ガツン。
また頭突きだ。
「お前は俺に犯されたんだぞ!? 恐い目にあっただろう!?」
「なにを今さら……」
「状況的に、ここで愛の言葉を交わすのはおかしいだろう!? 普通、俺は愛されるどころか、お前から嫌われて憎まれて……」
あたしは、告白を拒まれようとしているんだろうか。
それともあたしは、普通ではないと言われているのだろうか。
「あたしは十分合意だったけど。女の敵って憎んだ方がいい?」
「いいわけねぇだろ。いいわけねぇから、――今、嬉しすぎてたまらねぇの、お前にバレねぇように我慢しているんだろっ、このアホタレっ!!」
怒られた。しかも自爆してるのに気づいてないよ、この人……。
一体なにを拘っているんだろう。
「一世一代の愛の言葉を、こんな時に貰って嬉しいかお前」
「普通に嬉しいけど」
「はあああ!?」
「あたしがこの状況で好きだって言ったの、ハルは嬉しくなかったの?」
「嬉しいに決まって……あ゛!?」
叫んだ後、なにやら神妙な顔で考え込んでいるハル。
どうやら、愛の言葉に環境は関係ないのかもと思い始めているようだ。
それでも腰の動きは止らない。
あたしに気遣う動きは、あたしが喘ぎ出した時から少しずつ変わり、今ではあたしの想いのように加速して。
ねぇ、ハル。
その動き、ハルの気持ちだと思ってもいいの?
同じだと、思っていいの?