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【SS】目が覚めたら…?
第2章 Ⅰ.ハル兄と……
 


 その前にあたしを何度もナカにて果てに追いやるのは忘れない。

 そこはこだわりだったらしい。

 激しい抽送、深い絶妙なところで膣壁を擦る回転、ハル兄はあたしのナカまですべてを知り尽くしていた。

 あたしが歓喜の嬌声を上げて乱れれば乱れる程、そして果てた顔を見ると、ぎゅっと抱きしめながら嬉しそうに顔を綻ばせ、汗を滴らせて――あたしに祝福のようなキスを送り、そして孤高の帝王は高みに駆け上るのだ。

 感じているというあまりに壮絶な色気を撒き散らしながら、それを見ているあたしは子宮の疼きが止らず、結局一緒に……。



「シズ、シズ……あ……イク――っ」


 盛大に、隠し立てせず、掠れた声を上げて豪快に果てるハル兄。

 神々しいまでに勇ましく、艶めくオトコの放つ姿に、あたしは悶えるしかなかった。


 ……どこが36歳やねん!! バリバリ現役やんか!!


 腰がふらふらだったけれど、それでも満足そうに……けだるそうな笑みを魅せながら、あたしのお腹を撫でるのだ。


「……アキ、早くおかーたんのハラから出て来いよ」


 なんだかそれが切実で……ちょっとだけ、泣けたのは内緒。

 そこまで望まれて生まれる子供は、きっと幸せだね。




「おとーたんは、お前を待ってるからな。

ずっと……大好きなおかーたんと一緒に。


俺が……全力で幸せにしてやる。

まずは――おかーたんから」



 そう言いながら、ハル兄は……あたしに噛みついた指にキスを落とすと、艶然と微笑むのだった。




「……それが今年の……俺の決意表明」



――きゃははははは。またね~。


 どこかで子供の声がした気がして、あたしとハル兄は驚いた顔を見合わせ、そして笑い合った。

 

 そんな――……

 恋人みたいなハル兄との元旦。







 ハル編 Fin.


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