この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
わかっているくせに。
もう、十分わかっているでしょう?
「あたし……」
捕らえられたのは。
捕らえられて喜んでいるのは――。
「ハルに抱かれたい……」
あたしなんだから。
「愛する人に、抱かれたい……」
きっとあたしは――。
「シズ……」
「ハル……」
最初からハルに惹かれていた。
あたしは、すでに……ハルにしとめられていた。
ハルの鋭いその目が伏し目がちとなり。
薄く開いたその唇が近づいてくる。
斜めに傾けられた顔。
男らしい首筋が目に入って、息が上がる――。
「……んっ」
啄む様なキスをした後、互いの顔が離れた。
……絡み合うのは、灼熱の視線だけ。
ねぇ、ハル。
物足りないと感じているのは、あたしだけではないでしょう?
互いの眼差しに吸い寄せられるように、もう一度、触れあうだけで終わってしまったキス――。
「もっと……」
そんなんじゃ足りないよ。
こんな上っ面だけのものではなく。
もっともっと深いところで。
もっともっと溶け合いたいの。
「ハル、もっと……っ!!」