この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第25章 【ファン感謝】白雪姫 ①猟師(ハル)
 

「……ひたすら、この時を待ち続けていてよかった。

夢は、信じていれば叶うものなら。だったら最後まで信じさせてくれ……。俺を、父親にさせろよ……シズル」


 あたしのお腹を、ハルの大きな手が優しく撫でた。


 愛おしいハル。

 子供が欲しいよ、ハル。


「幸せな父親にさせてくれよ。お前の隣で……」



 これから先、ハルの代わりに支えになってくれる存在が。



「シズ……泣いてるのか? シズ……? ……寝ているのか。ちくしょう、俺様が告白しているのによ」


 ハル。

 ハル。



「ふっ…体力が限界か……。かなり無理させちまったものな。

離さねぇぞ、シズ。俺の気持ちは最初から変わってねぇ。絶対にお前を俺の……、やべ……俺まで眠気が……。ああ、このままもう1発と思ってたのに……。

くそっ……。ん……目が覚めたら、お前に…言うからな……。お前を俺の……にするって……。拒否は……認め……ねぇ……」





 今度は――あたしがハルを守るから。

 
 

 思い出をありがとう。

 愛をありがとう。



 あたしは、ハルを忘れない。

 ずっとハルを、愛し続けるから。




 だから――。



「さようなら……」
 


 あたしが呟いた言葉は、寝入ったハルには届かなかった――。



   ・
   ・
   ・
  
   ・




 それから数刻――。



「貴女は本当にそれでいいんですね?」



 記憶に残る大木の前、"約束"として律儀に待っていた眼鏡をかけた黒髪の男が念を押す。



「ええ」


 毛布にくるまりながら、あたしはしっかりと頷いた。


「あたしの願いを叶えてくれるのなら、あたしはあなたの意志に従います」


 変わらぬあたしの決意を聞いて、戸惑うような光を浮かべていた男は、静かな微笑みを見せて言った。



「では――僕と参りましょう、姫」




/779ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ