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【SS】目が覚めたら…?
第26章 【ピックアップ御礼】その日……。
「問題はこの入れ替わりが一過性のものなのか永続性のものなのか、だな。普通に考えれば、あれと同等の痛みを与えれば戻るような気もするが。とりあえず、周りが騒ぎ出しそうだから、今はなにも起こっていないように、お前は俺として振る舞え。俺もお前のように振る舞うから」
「しーちゃんの前でも?」
「ああ、シズの前でも。それにシズは今日はピックアップの日だとはしゃいで、朝からお袋とちらしずし作っている。それを台無しにしたいか、ナツ」
波瑠兄の提案に同意も否定もする前に――、
各々、あさっての方角を見て考え込んだ。
「………」
「………」
「………」
「………」
「……波瑠兄」
「……ナツ」
口を開いたのは同時だった。
顔を見ただけでもう、互いの言いたいことはわかる。
だって僕達兄弟だし。
……血の繋がりは、なによりも強いんだ。
だから考えることは一緒でしょう?
「ねぇ波瑠兄、僕ね……、僕の早漏……僕が悪いのか身体が悪いのかわからないんだ」
「なあナツ、俺様は遅漏だが……、お前の若い身体なら早漏でも何度も元気よくイケるものか、それとも今まで通りの遅漏なのか、興味がある」
「もしも波瑠兄が僕の身体で、しーちゃん限定の早漏を克服してくれたら」
「もしもナツが俺の身体で、遅漏の俺様のモノを何度も元気よく蘇らせてくれたら」
「僕、波瑠兄なら……僕の身体使ってしーちゃんとしても我慢出来る」
「奇遇だな、俺様もお前であれば俺様の身体でシズに中ダシしてもいいと思う」
にやり。
「「ピックアップ記念に、せっかくだから、試してみようか」」
僕達は笑い合った。
そして僕達のミッションは始まった――。