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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
 


「ここは……」


 そして行き着いたのは、小さな小屋。

 白木で作られた可愛い小屋の周りには、色取り取りの花が咲いており、きちんと手入れがなされているようだった。

 庭には野菜や果実がなっていて、薔薇の蔦が絡まるアーチ型の奥は、見事な花畑が広がっている。

 
 森にこんな素敵な場所があるなんて。

 これならば城での、専属の庭師によっていつも整然と手入れされ続けている庭園より、よほど活き活きとした温もりを感じて感動する。
 

「ここは誰の家? 魔女……とか?」


 残忍な人食い魔女の家とするには、平和的で乙女な雰囲気がそぐわない。だけどこの小屋の主が誰であれ、開かずの森にこんな場所があるということ自体、違和感すぎやしないか。

 そんな時に鼻に漂ってきたのは、甘いいい匂い。

 小屋からだ。


 全力疾走をして刺激されていたらしいあたしの腹の虫が鳴り騒いだ。

 空腹を自覚すると、急に体力の消耗を感じて。


 甘い香り漂う料理をする、この可愛い小屋の持ち主が、人を食らう残酷な魔女ではないと信じて、あたしはなにか食べ物をわけて貰おうと小屋の中に入ることにした。


 空腹は警戒心を上回る。


「こんにちは」


 返事はない。

 留守のようだ。


「うわあ、可愛いおうち!!」


 白木を基調とした明るい雰囲気の小屋の中。

 模様がついたアーチ型の木枠が可愛い出窓には、鉢に入った瑞々しい花々が、活力を与えるような元気な趣で活けられ、森のために採光しにくい環境があまり気にならない。

 窓には刺繍がついた手作りの白いレースのカーテン。棚にはきちんと畳まれた、真っ白いタオル。大きい食卓も7つある椅子も全て家とお揃いの白木でできている。

 穢れのない白色が、とても清潔感を強めていた。
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