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【SS】目が覚めたら…?
第3章 Ⅱ.ナツと……
「見られているのは、ナツだよ? あたしなんか見ていないって。ああ、だけど……ナツの着物が綺麗で見られている可能性はあるかも」
「着物じゃなくて、皆が見ているのはしーちゃんの可愛さだってば。なんで僕が視線集めるの? 普通の格好してるのに」
「ナツは普通でも…決まりすぎだから。もう芸能人だから」
「え……どこが? このコートだってお仕事で使ったのを貰ったものだし。ああ、やっぱDangerous Scentのデザインだからかな」
「違うってば。デザインじゃなくて、ナツが格好いいからでしょう」
「僕……格好いい? しーちゃん、そう思うの?」
「勿論。変態さんじゃなければ、王子様だよ」
「嬉しいしーちゃん!!」
はにかんだように笑い、そしてちらちらあたしを見る。
この……肌を赤く染めて初々しくもじもじして言うあたり、純情路線を強調させていつも口から出る言葉は――。
「どこで、下のお口に挿れさせてくれる? あそこの小道でしちゃう? ふふふ、新年早々青姦、夢の立・ち・バッ・ク。しかも僕がひと針ひと針愛を込めて繕った着物バージョン!! 興奮しちゃうね」
……やっぱりね。
王子様スマイルで悶えて、なにを言う。
「ああ、だけど……記念すべき最初があんなところではやだね。もっと記憶に残るような神聖な場所で……。ん、どうしよう、とりあえず神社は後にして、僕としーちゃんが繋がることができる神聖な場所を……」
「ナツ、優先するのは神社のお参り!! めっ!!」
「え……でもさ、せっかくしーちゃんが僕のこと格好いいって……早く挿れて欲しい、待てないっておねだりしてくれたのに……」
「どこがおねだりよ。格好いいって……ナツ、変態さんじゃなければっていう条件、聞いてた?」
「うん、聞いてたよ? で、下のお口、どこにする?」
にっこり。
こうまで綺麗に切り替えされれば、あたしはなにも言えない。