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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
「おいしかったの、そんなに可愛い顔して。……ふふふ、だったら僕が直接食べさせて上げようね」
匙が向かうのは、甘く艶やかに笑うナツの口。そして咀嚼されたものごと、口移しで直に与えられる。
酷く淫らな舌で、あたしの口腔内を蹂躙するように撹拌させ、喉奥に押し込めて尚も、いやらしい口付けは止まらない。
唇や舌を覚えているあたしの身体は蕩け出し、無抵抗にナツのされるがままとなり、ナツにしなだれるように背を凭れさせて、愛という名の施しを受ける。
口が離れても、ナツの灼熱の視線はあたしに強く絡んだまま。
そのねっとりとした感じに、昨日の濃厚な交わりを思い出してしまったあたしは、同様な熱いモノを受け入れた部分を、じゅん、と濡らしてしまう。
足を擦り合わせた意味に気づいたナツが、長く細い指であたしの下腹部を撫で、疼きを煽る。
「僕を食べたくなったの?」
くちゅりと卑猥な音をたてながら、ナツの舌があたしの耳の穴に侵入してきて、ナツの甘美で淫らな吐息が送り込まれて、ぞくぞくした。
嫌いじゃないのに。
だけどナツに、こうされると心が千切れそうだ。
「大好きだよ、しーちゃん」
そこには、どれほどの真実が込められているのだろう……。
反対の手がシーツをとって、あたしの乳房を弄ぶ。
朝から、やはりあたしはナツといやらしいことをするのか。このじんじんとした甘美な刺激の先にあるものを貪ろうとするのか。
今までの様に、純粋に会話やほのぼのとした食事は望めないのか。可愛いナツ達の思い出が消えそうで、あたしは喘ぎながら訴える。
「ぁん、食事……、食事を……っ」
「今は、しーちゃんをおいしく頂いています。しーちゃんも僕をおいしく頂いちゃって? ふふふ、ほら……、しーちゃんは好きでしょう、こういうことするの。こんなに胸の先を尖らしちゃって」
身体がナツの愛撫に喜ぶ度に、悲しさが募っていく。
「しーちゃんは、えっちだね」
よぎるのはお母様のこと。
あたしは、淫乱な母親の血から逃れられないのか。
ああ、ナツに烙印を押されてしまっているのか。
あたしは、"そういう"女なのだと。
もう、あたしをひとりの女として見て貰えないのか。
もう、些細なことで笑いあえないのか。