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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
  
 
  

 ナツの手が足に伸び、内股をさする。

 これからどうされるのか、期待と怖れ半々の顔をしたあたしが、その手を色々な方向から見つめている。


 ナツの指が下着の上を縦になぞれば、下着の真ん中に、濡れて変色した卑猥な縦皺が刻まれた。

 指が辿った軌跡が、快楽の刺激をもたらし、思わずあたしはため息のような長い息をついて、身を捩る。


「すごく濡れ濡れ。いやらしいね、興奮しちゃってるんだ? こんなに染みを作っちゃってさ」

 
 それは堕落したあたしへの刻印のようで、あたしは思わず鏡から顔をそむけた。そむけたところで、鏡の証拠映像はついて回るというのに……。


「見て」

「……やっ」

「よく見て!!」


 強いナツの語気に驚いて顔を上げれば、悩乱の果ての狂気を志気に変えた……そんな剣呑な眼差しをした鏡のナツに鋭く射られ、爆ぜたような声があたしの後ろから響いてきた。


「しーちゃんが、女としてここを濡らしたのは、僕になんだよ!! しーちゃんが男だと意識してたのは、僕なんだよ――っ!!」


 下着の横から入り込むナツの長い指。

 くちゃりと、いやらしい音がして、その指がゆっくり動く。


「うわ……蜜の洪水でどろどろ。こんなになるまで、僕が欲しかった? それともサクラを求めてたの? サクラのをここに挿れたくて?」


 鏡から、ナツは憎々しげに……睨み付けるようにあたしを見ている。


 苦しい。

 ナツにこんな目を向けられることに。


――しーちゃあん♡

――うふふ、しーちゃん、あのね…。


 あたしを好きで仕方がないと、目を輝かせていたナツはいない。

 ここにいるのは、思い通りにならなくて苛立ち、狂乱じみた攻撃性を見せるナツで。あたしは、そこには愛を感じ取れなかったんだ。


 ねぇ、なんであたしがナツの友達とどうこうしないといけないの?
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