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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)
 

 俺は追いつめられた気分だった。


 姫が欲しい。

 姫を妻にしたい。

 姫を誰にも渡したくない――。


 だけど動き方がわからないんだ。時間の解決に頼りすぎていた俺は、切羽詰まった最中で、なにをどうしていいのか術がわからなかったんだ。

 あれだけ多くの書物を読んだのに、そこには恋愛成就の指南書などはなく。兵法は学んでも、恋愛の攻め方がわからない。

 かといって、どう引き下がっていいのかもわからない。これだけ、姫に恋い焦がれてしまっている今となっては。


 ……そう追いつめられているのが、俺の他にもいるということを、焦りすぎていた俺は見逃していたんだ――。



 ある時発見する。

 先に行った姫から遅れて行った薔薇園。

 ところどころ引きちぎられて茎だけになっている白薔薇に、なにか異常を感じた俺が目にしたのは、休憩所を兼ねたテラスの部屋にて眠る姫の姿。


 その上からぱらぱらと舞い落ちる白薔薇。

 それをしているのは……国王だった。 


 国王が白薔薇を手折って、寝台で眠る娘の身体にそれを放って一体なにを……と思った時、国王は姫のドレスの裾をつまむと、大きくドレスを拡げたんだ。


 そして食い入るようにしてその中のものを見つめ、そして顔がその部分に近づいていくのを見て――。


 仰天した俺は、その場で大声で国王を呼んだんだ。

 探しているフリをして。

 
 国王は俺に気づかず、舌打ちをして出て行った。


 実の父と実の娘。

 だから否定したいのに、凝視して顔を埋めたくなるほどのものが、他にドレスの中にあるのか!?


 きっと……、きっと国王はお疲れなんだ。

 そう言い聞かせながら、姫の寝台に近づくと。


――怖い怖い怖いっ!!


 寝たふりをしていたらしい姫が、恐怖に震えて泣いていた。

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