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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)

知らずに甘くなる声音を、姫の耳もとで響かせる。
「とろとろに? とろとろになるとどうなるんですか?」
舌を耳殻の溝に這わせ、耳朶を音をたてて甘噛みする。
「さっきどうなっていたんですか?」
「……気持ちよくて、泣きたくなってくるの……」
「じゃあ泣いてみますか?」
姫の泣きそうな顔。潤んだ視線が絡み合う。
自然と唇を重ねそうになり、俺は寸前で思い止まって、代わりに姫の口に俺の指を入れた。
「指……じゃな……んんっ、むふ……ぅんっ」
二本の指が姫の舌を挟め込むようにしながら、その舌を堪能する。
「んぁ、ふぁ……んぅ…」
「お行儀悪い姫だ。上からも下からも涎を垂れ流すなんて」
「それ……ふぁ…ぁん、サ、クラ……」
噎せ返るような姫の色香にくらくらがとまらない。
この溢れかえる蜜の中で溺れ死んでしまいたいほど、その身体をもっともっと堪能したくて。
……少しでも姫の温もりを感じたくて。少しでも寄り添いたくて。
ハルさん……、ごめんなさい。
姫の純潔は守ってちゃんとお返しします。
だけど……、ハルさんが迎えにくる明日まで、姫を愛させて下さい。
せめて、姫の姿が見えない後ろから……、そして、衝動で理性を壊してしてしまった、接吻という"繋がる"行為はしませんから。

