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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)
「ハルさんに流された形にはなったが、あんたが俺のものになってくれるというのなら、俺は俺に出来る最高のものをやる。俺が作る最高の国を贈る。
……ああモノで釣るのは卑怯だな。
俺のモノになれ、シズル――」
震えた声音が、ぬるりとしたサクラの舌先とともにあたしの耳の深層から心に伝わっていく。
生気が巡らされていく――。
「ん……っ」
充足感と与えられる快感が結びついたものは、あたしの興奮を押し上げて。大勢が居る中だというのに、あたしは身悶えた。
「駄目だ。その声もその顔も、誰にも見せるな」
挑発的なその流し目にあたしの身体が痺れる。
命令口調の言葉であたしを縛ろうとするのが、嬉しい。
女のあたしは、男のサクラに支配されたかった。
「返事は?」
サクラの手があたしの尻をなで上げ、時折尻の溝に指を滑り込まそうとする。
「返事……はぁ、ぁあっ…駄目っ」
「駄目? 俺のものになりたくない?」
声の甘さがたまらない。
「違……、ひと、がっ!!」
「ひとの目なんて、いまさらだ。俺はこんなに綺麗に着飾ったあんたとこうして黙っていることに我慢出来るほど、できた男じゃない」
そう真上から妖艶な眼差しであたしを射抜くと、
「綺麗だ、シズル――-」
あたしの指先を口に含む。蕩けたような眼差しをあたしに向けたまま、わざとくねらせた舌を見せて。
それがなにを意味するのか、あたしの身体は悟って熱くなる。
「あんたを抱きたい。最後まで。そしてあんたを俺の妻にしたい。
……返事は?」
そんなの勿論……。
「喜んで」